🌊 AQUARIA SERIES 🌊
〜 A-11 〜

『青海盆のガラス森』

🌊 第一章:静かな盆地
渦潮を抜けた先の海は、息をのむほど静かだった。
潮のうねりは遠くで眠り、音さえ柔らかい。
💬 「ここが東の海盆……」
マリンが窓の外を見渡すと、底の地形がゆるやかな皿のように広がっている。
海底からは薄い霧のような泡が立ちのぼり、光の粒がゆっくりと舞っていた。
🐬 『環境安定。水質、清澄。海流ノイズ、最小』
🐬 ドルフィンの声もどこか静かだった。
その時、海底の一角で光が弾けた。
細い柱が、ガラスのように透き通った葉を伸ばし、森を形作っている。
💬 「ガラスの森……?」
🌊 第二章:反射する声
シェル号が森へ近づくと、透明な葉が光を反射し、空間が淡く虹色に揺れた。
まるで海が自分の姿を映しているかのようだ。
💬 「この葉、結晶成分が混じってる」
マリンが触れようとすると、葉はわずかに震え、低い音を返した。
🐬 『共鳴反応。結晶灯台と同じ構造が検出されます』
💬 「この森、灯台と繋がっている?」
マリンは「青い封筒」を胸に抱いた。
すると、森の奥へ向かって、淡い光が一本の道を描いた。
🌊 第三章:海の記憶装置
光の道の先には、小さな石の円形があった。
中央には、結晶の核が静かに浮かんでいる。
🐬 『航路記憶核。潮流情報と航海記録を蓄積する装置と推定』
💬 「記録……誰かの旅の記憶」
マリンが封筒を近づけると、核がゆっくりと回転し始めた。
光が揺らめき、頭の中に映像が流れ込む。
昔、ここを渡った人々。
嵐の日の恐怖。
静かな夜の歌。
そして、灯台を点けた誰かの決意。
💬 「海は、忘れないんだ」
🐚 終章:次の航路
🐬 『記憶転送、完了。新規航路データを追加しました』
💬 「私たちの旅も、ここに残るのね」
マリンは森を見上げた。
透明な葉は、彼女たちの光を受けてきらめき、やさしく音を返した。
💬 「灯台と森が、次の航海者を導く。私たちも、その一部になった」
🐬 ドルフィンは静かに鳴いた。
それは、海盆の静けさに溶ける、小さな約束のようだった。
🐚 Aquaria Series – A-11 🐚
惑星アクエリアの冒険は続く…