🎵 SOLARIS SERIES ✨
〜 S-04 〜

『歌う橋のパラドックス』

🎶 第一章:途切れた道
リオンとピコは、最初の浮遊島「プレリュード」の端に立っていた。
目の前には広大な雲海が広がり、遥か向こうに次の島「エチュード島」が見える。
かつては、島と島を繋ぐ「光の橋(フォトン・ブリッジ)」があったはずだが、今は根本から消失していた。
✨ 「……渡れないな」
リオンが呟くと、ピコが青い光を点滅させて悲しげな音を出した。
『ピ……』
💬 「大丈夫だ、ピコ。橋は崩れたんじゃない。音が止まっているだけだ」
リオンは音叉を取り出した。
水晶文明の遺産は、特定の周波数を与えることで物質化したり、活性化したりする。
この橋も、正しい「音の鍵」さえ見つかれば、再構築できるはずだ。
🎶 第二章:不協和音の罠
✨ リオンは橋の台座にあるクリスタルに音叉を当てた。
「構成音階、解析……Cメジャー・セブンス」
リオンがその音を響かせると、ピコが増幅した。
ズズズ……。
空中に光の粒子が集まり、透明な道が現れ始めた。
「よし、いける!」
リオンが足を踏み出そうとしたその時。
🎵 キィィィィン!!
耳をつんざくような不協和音が鳴り響き、作りかけの光の橋が真っ赤に変色して爆散した。
「うわっ!」
リオンは吹き飛ばされ、地面に転がった。
✨ 『ピコピコ!!(危険!)』
ピコが激しく警告音を鳴らす。
💬 「なんだ今の……音階は合っていたはずだ」
リオンは台座を睨んだ。
よく見ると、クリスタルの内部に黒いヒビが入っている。
「『ノイズ・バグ』か……」
音響回路に寄生し、調和を乱す古いプログラムの残骸。それが橋の制御系を蝕んでいる。
🎶 第三章:逆位相の勇気
💬 「普通の音じゃダメだ。ノイズごと増幅してしまう」
リオンは考え込んだ。
ノイズを消すには、逆位相の音(アンチ・ノイズ)をぶつけるしかない。
しかし、それは完璧なタイミングとピッチでなければ、逆に破壊力を増してしまう危険な賭けだった。
💬 「ピコ、できるか? 僕がノイズの周波数を読み取る。お前はそれに合わせて、真逆の音を出してくれ」
『ピコ?(僕にできるの?)』
ピコは不安げに揺れた。
「できるさ。お前は最高のパートナーだからな」
リオンはピコのレンズを指先で突いた。
再び台座に向き合う。
黒いノイズが蛇のようにうねっている。
(今だ……!)
リオンは音叉を鳴らさず、自らの唇で口笛を吹いた。
鋭く、短い音。
それはノイズの波形を正確にトレースしていた。
✨ 『ピィーッ!!』
ピコが全力で発光し、リオンの音を反転させて放射した。
🎹 終章:虹の架け橋
音と音が衝突し、一瞬、世界から音が消えた。
静寂。
その直後、黒いヒビがパリンと砕け散った。
シュワアアァ……。
濁りのない純粋な光が溢れ出した。
それは空中で編み込まれ、七色に輝く頑丈な橋となった。
「やった……『虹の橋』だ」
✨ リオンは汗を拭い、ピコに拳を突き出した。
ピコは嬉しそうに体当たりした。
🎵 二人は光の橋を渡り始めた。
足元で、橋が小さなオルゴールのようにメロディを奏でている。
それは、困難を乗り越えた者たちを祝福する、ファンファーレのようだった。
次の島まで、あと少し。
旅はまだ始まったばかりだ。
🎹 Solaris Series – S-04 🎶
音の旅は続く…